家に異常がないかどうかを検査し、治療が必要ならその治療法を示し、必要とあらば治療します。
健康診断というからにはお医者さんが必要ですね。
インスペクションでいうお医者さんを「インスペクター」と言います。
建築士であり専門の講習を受け、「既存住宅現況検査員」という試験に合格したものだけがなれる専門性の高い技術資格者のことです。
そのインスペクターが建物を床下から天井裏までくまなく調査し、カルテを作成します。
カルテには建物のあらゆることが測定結果とともに示されています。
たとえば下記のような内容です。
- 雨漏りに関すること
- 構造の安定に関すること
- 設備配管の状況
- その他総合的な知見
インスペクションを行うメリット
- インスペクションを定期的にすることで、長期にわたって建物の状態を良好に保ち、まれに起こる大災害から家を守ります。
- 所有者はインスペクション情報をいつでもインターネットで確認することができるようになっています。「住宅履歴情報」という国が推進している制度で、建物のカルテを長く残し、後に利用できるようにした仕組みです。
- インスペクションを実施した建物は国の支援制度を受けることができるようになります。
- 既存住宅かし保険に加入できる
- 中古住宅の長期優良化リフォームに対する補助金を受けることができます
- 中古住宅リフォームに対する住宅支援機構のフラット35適用を受けることができます
- 住宅ローン減税を受けることができます。
- 登録免許税の軽減措置を受けることができます。
- その他
インスペクションの作業について
インスペクション対象建物は木造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造の戸建て専用住宅、共同住宅(マンション等)に限ります。インスペクション作業は1~2名の検査員で2~3時間で終了します。作業項目は以下の通りです。
A: 外部(構造の安定に関すること・雨漏りに関すること)
- 基礎の検査
- 外壁軒裏の検査
- 屋根の検査
- バルコニーの検査
B: 内部(構造の安定に関すること・雨漏りに関すること)
- 天井・小屋組・梁
- 内壁・柱
- 土台・床組
- 基礎
- 設備配管(給水・給湯・排水・換気ダクト)
C: オプション
- オプション外部(外構・樋・設備機器の劣化・非破壊検査等)
- オプション内部(設備機器の作動不良・住宅の汚損・非破壊検査等)
インスペクションによっておうちを健康診断したならば、このカルテをもとに保険に入ることができます。
「既存住宅かし保険」と呼ばれるものです。
一般社団法人ワールド・インスペクションのインスペクションは、日本の保険法人である5社すべてにおいて既存住宅かし保険の建物検査を省略することができます。
既存住宅かし保険は不具合部分を補修したのち、1年または5年間において新たな「かし」が発生した場合、保険でその修繕費が支払われる制度です。
家を売る側にも購入される側にもメリットのあることだとは思いませんか。
ぜひインスペクションとセットでお考えください。保険に入ると優遇税制などの特典も付いてきます。
最近、日本周辺では地震が頻繁に起こっています。
現在の建物は、大きな震災を経てより強い建物をつくるための基準ができています。
一般社団法人ワールド・インスペクションの耐震診断は古い建物の地震に対する強さを現地調査と構造計算によって明らかにし、現在の基準にあった耐震補強を提案し、必要とあらば耐震補強工事をします。
昭和56年5月以前に建った木造在来工法の建物は都道府県の補助金を受けることができます。
各都道府県の補助金概略は以下の通りですが、当団体ではその申し込みから受け取るまでのすべてを無料でサポートしています。
耐震補強の方法はおおむね以下の3つに分類されます。
- 建物全体を現在の耐震基準に合うようにバランスよく補強し、震度6強の揺れに対して倒壊しないようにする。
- 建物の一部を補強し、その中に逃げ込むことにより建物倒壊の影響を最小限に食い止めることができ、身を守ることができる。
- 耐震ベッド耐震シェルターにより、その中に身を置くことで、建物の倒壊から身を守ることができる。
昭和56年5月以前の木造在来工法の建物であれば、いずれの方法も補助金対象となりますので是非ご相談ください。
耐震診断・耐震補強を行うメリット
- 耐震基準がそれほど明確でなかった時に建てた住宅に対し、耐震診断・補強をすることによって耐震基準を現在の基準まで耐力を引き上げることで、地震による倒壊から生命を守ることができる。
- 耐震補強工事により、固定資産税の控除を受けることができる。
- 耐震補強工事により、所得税の住宅ローン減税を受けることができる。
耐震診断・耐震補強の作業について
A: 外・内部(構造耐力に関すること・劣化に関すること
- 基礎の調査
- 外壁軒裏の調査
- 屋根の検査
- バルコニーの検査
- 小屋組・梁の調査
- 柱の調査
- 壁・筋かいの調査
- 土台・床組の調査
B: 内部(構造の安定に関すること・雨漏りに関すること)
一般診断法法・精密診断法による構造耐力算出